理科・科学教育

日常の説明責任に真摯に向き合ってプレゼン力を鍛える

今日の要旨:これから科学・技術への継続的な投資を国に求めるには、投資の必要性を一般のヒトにひろく・なんとなく理解してもらう必要がある。その上で国にアピールして説得力をもつに足るコンセンサスを形成していくことが重要だ。そのためには、まず「科…

価値ある質問力をつけたい

月末が終わりました。徐々に書類が多くなってきているのを感じます。もっとさくっと終わらせたいけれど、なかなか難しい。書き物のスループットもあげていかないと。 さて、今週も会議が目白押しでした。会議というと一般に決め事をしていくだけ(外資系っぽ…

エコナに関連したもろもろ

もう 10 日も前の話になりますが、話題になっていますね、エコナ。http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090927今回のエコナ問題で気になったのは以下の2点。☆問題はどこにあるのか?企業は何を明らかにすべきか?消費者は何を要求すべきか?☆数字で、Fig. で…

総選挙-科学政策に関する話題

いよいよ来週日曜は総選挙ですね。考えるべきネタはたくさんありすぎて困るくらい・・・。 id:scicom さんの科学政策ニュースクリップにおいて NPO法人サイエンス・コミュニケーションでは、ブロガーsivad氏や有志のみなさんとともに、以下の公開質問状を作…

生物系の学部・学科を目指している人へ 

「バイオ批判」 まとめ 生物系の学部・学科を目指している人へ http://anond.hatelabo.jp/20090820154255面白く読みました。 あたっているようなところもあたってないところも、あるように感じました。 入院生活と揶揄される大学院生活、そして今春からの社…

体内時計が食事によって進む?!

毎日新聞より。7 月 25 日付の記事。 体内時計:炭水化物減らすと4〜8時間進む マウスに、炭水化物を極端に減らし脂肪分を増やした餌を食べさせると、体内時計が4〜8時間程度進むことを産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の大石勝隆・生物時計研究グ…

企業における博士輩出について

学生さんは夏休みですね。新社会人の夏休みですが、最近の 3 年で一番長い休みを頂けそうです(笑)まとまった時間でしっかり息抜きしてこようと思います。 企業で博士をとる機会について 先日同業・類業に就いている友人とお話したときに、企業が博士をとら…

無知の知、大学が自由な研究をできる場になれば。

先日と同じく、大学院と企業の違いについて感じたことを書き留め、続いて博士課程進学に迷っている後輩との会話から考えたことを綴っておく。 事業会社の研究開発部門は、商品を世に出すことを目的とした研究を行う。したがって、その商品の市場、および使わ…

人から聞いたことシリーズ2-日本と海外の大学・研究に関する差などもろもろ-

海外の大学で教鞭をとっておられる先生や留学生、外国人講師の方などから伺った話をまとめていく。 ☆COE -centre of excellence- について、日本と海外の比較 ・採択状況 日本・・・大学 (研究室) 単位で採択 海外・・・複数大学間に跨って採択、大学単位で…

人から聞いたことシリーズ

引越し準備していたら、某業界の研究開発の方のお話のメモ書きが出てきた。このスペースを使って書きおくことにしようと思う。カッコ内は筆者加筆。記録してるのも僕ですが。 ・研究開発とは LOVE である。・企業の永続 = SURVIVE・成功商品とは 10 年以上利…

ある助教の卒業

以前、こんなエントリ d:id:sheepwolfskin:20090129:1233235111 を挙げました。先日うちの大学でも盛大に合格発表してましたが、大学院進学をご希望の方はよーく考えられることをおすすめしたく思います。大学院生数を減らす方向ってのは、もうほぼ間違いな…

投稿論文を書いて実感する博士と修士の差

最近はといえば、もっぱら投稿論文に掛かりっきりです。ギリギリまで追加データを取っていたので(今週月曜まで)まとめるべき情報が非常に多い。ここまで学部・修士というたった 3 年間ですが、毎度のゼミや研究費申請書、企業への研究報告書などで書類書き…

衛生仮説と花粉症

「子供を花粉症にしないための9か条」というのが話題になっているようです。 医療介護CBニュースより。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090223-00000004-cbn-soci 将来、子どもが花粉症で苦しまないようにするためにはどうすればよいか―。理化学研究所…

「英文を前から訳したほうがよい理由」を通して英語教育を考える

うちの研究室ではゼミ形式の勉強会をやっていて、大きく研究報告会、ジャーナルクラブ(文献紹介)、英語ゼミの 3 つの会がある。来年度進学してくる学生もゼミに任意参加しており、その学部生を見てちょっと感じたことを書き留めておく。英文を前から訳すの…

経団連の中途半端な「倫理憲章」が学生を一層シューカツに向かわせている

今年の就職活動を見ていて、気になったことをば。例によってバイオ系の事情です。 最近、ひとつ下の後輩たちが研究室にあまり来ないあたり、いよいよ就活戦線も佳境に入っているのかなと感じます。よその研究室では内々定獲得したヒトもちらほらとか。今年度…

firm specific skill に関する諸々はアカデミアにおいても当てはまる

シューカツ中の後輩(M1)から、「習得している実験手技」(理系の技術職・・・研究職とか開発職に募集する場合、エントリーシートの記入欄にこれが大抵ある)に何を書いたらいいのかわからないという話をされました。古典的な手技がセールスポイントになる…

もういっそ大学は教育機関じゃなく研究機関って言えばいい

(下に追記 09.2.23.)聞くところによると、各地の大学に「修士課程の学生数絞りこみのお達し」がお上から来ている*1ようで。流れはよくわかりませんが、教育に重きをおいて(?)修士学生の質を維持することと、学生が他大学の修士課程に進学することを推進…

覚えるばかりでつまらない?生物を楽しく理解できる2つのツール

地元の塾で高校生物の臨時講師などを依頼されることがあったのです。そのときの高校生の会話で、生物って高校で習う内容が全然面白く感じないとのこと。確かに。高校生物って自分で面白いことを探さないと全然つまらない暗記教科になってしまうんですよね。…