就職相談に思う

就職活動の季節なので、ときどき相談が寄せられるんです。研究職(生物系)の就職活動で気をつけるべきことはなんですか?みたいなことです。まだ経験が浅いせいか、特別留意すべきことがよくわからず、うまいコメントが思いつきません。


というのも、生物研究を活かす職場への求職であれば、自己分析、職場研究、研究紹介の3つが主な要素。3つのうち、生物研究を活かすって考えてる時点で、たぶん自己分析は完了している。とすれば、後半の2つです。意外とやることは少ないのではないでしょうか。


職場研究。これは外部環境が時々刻々と変化するので、こだわりすぎても意味ないと個人的には思ってます。というのも、どの業界も、研究機能は分社化もしくは外注で、内製しない流れだから。いま研究をお仕事にさせていただいてる自分も、向こう数年(もっというと来年)の職場環境予測すら困難です。そんななか、ひとつ指標となるかもしれないのは研究開発費かと思います。一般には売り上げ高に対して X %とか表現するそうですが、これは大きければよいかどうかは、わかりません。ただ、研究開発費が全然なければ、仕事はしにくい(ないかも)ことは想像できます。あとは研究開発費に占める研究・開発の比。これは情報収集してもでてこないかもしれません。ところによっては有報に載ってるのでしょうか。他に職場研究として調べてみてもいいかなと思うのは「そこは今何で利益を得ているのか、いつまでは売り上げがありそうなのか」。これは探ってみたほうがいいかもしれません。


研究紹介、これは日々の研究室の活動、学会発表(ポスターでも)そのものなんじゃないかなーと考えています。教室を越えて輪講なんかをやっていれば、他分野の人に興味のある研究紹介をする機会もあると思います。研究紹介で自分が気をつけたこと(今も気をつけていること)は、自分自身が何を考え、どんな仮説を立て、何をどこまで明らかに出来たのか、どこがわからず、どうしたいか。何より、この研究のどこが面白いのか。自分の言葉でそれを伝えることができて、知らん人と一緒に面白がれればいいなぁと思っていました。


そのくらいのことしか考えていないから、相談にうまく答えられなくて残念なのです。



最後に、、、仕事はやっぱり、誰とするかが一番大事な気がします。好きなことを嫌なやつとするのと、一見つまらんことを好きなやつとするのと、どっちがいいか、、最後は人なんだよねーって思う、今日この頃です。研究紹介のときの面接官の印象が最悪なら、選考通過してもやめたほうがいいかも、、、というのが一番重要かもしれません。