投稿論文を書いて実感する博士と修士の差

最近はといえば、もっぱら投稿論文に掛かりっきりです。ギリギリまで追加データを取っていたので(今週月曜まで)まとめるべき情報が非常に多い。ここまで学部・修士というたった 3 年間ですが、毎度のゼミや研究費申請書、企業への研究報告書などで書類書きは慣れているつもりでしたが、言語が変わるだけで一気にスピードが落ちますね。(しかも本当に「正しい」英文かはまだわからない)基礎的な英語力の問題もあるし、突き詰めていくと日本語力の問題でもあるのだろうと思います。(このサイトを定期的に見てくださる方ならお分かりかと:涙)

自分で論文を書く=事実・思想を伝える作業をすると、データを出す=実験する作業とは異なるしんどさがあるということを嫌というほど実感します。「表現する」という面でも、博士の方はやはりすごいと再認識せざるを得ず、この部分が修士卒と博士卒の決定的な差のひとつとして挙げることができるのではないかと思います。個人的には、研究遂行能力よりも成果発信能力のほうが修士・博士間で歴然とした差があるように感じており、このことが「修士卒はテクニシャン、博士卒はサイエンティスト」と言われる所以かもしれません。

以前、「価値の判断基準が自分の外にある人間は表現者になれない」d:id:next49:20090222:p2 というエントリが話題になっていましたが、「間違いを恐れるから」という点(僕はあまり感じないのですが・・・)に加えて「表現しなれていないから」というものあるのかなと思いました、当たり前ですが。本歌取りさせていただくならば、「表現したことがない人間は表現者になれない」みたいな。何でも、やってみないと、永遠にできるようにはならない。だから、投稿論文を書くチャンスに恵まれたことには感謝しようと思っています。しんどいけど。

・・・蛇足ですが First Author になるのはすごく大変ということがわかりました(僕はなりませんが)。いわんや、ヒトにやらせといて名義だけ詐取なんて愚の骨頂だと思います。いずれにせよ、論文を書くというチャンスを血肉にしてやりたいなー、なんて、そんなことを考えています。まだまだ遠いけど(涙)