企業と大学院の違いについて感じたこと

もうすぐ梅雨入りですね。サッカー日本はカタールに敗れてしまいました、残念・・・。

さて本配属になってから暫く経ちまして、仕事の負荷も徐々に高まりつつあります。いろいろなトレーニングやルーティンを回す(まだ遅いけど・・・)なかで、色々と思うところがありました。主に、大学と企業の違いについてです。本質的なことではなく、思想というか、方針というか、細かい点についてですが。

①「企業は時間をカネで買う」
これです。当たり前といえば当たり前ですが。例えば、ある実験試薬の購入を検討するとします。そのとき使途目的に合致しそうな品目が数種見つかったとします。この試薬には「活性を持つもの」と「活性を持たないもの」があり、その活性の有無はメーカーカタログに言及されていません。大学では、おそらく候補品を出しているメーカー、あるいは仲介業者に問い合わせをして、返答を待つことになります。それがマイナーな試薬であれば、返答までに数日、最悪一週間程度かかるでしょう。しかし、このステップは、科学研究費が税金からなっている以上当然と言えます。
一方企業ではどうか。勿論無駄なコストをかけるのは××がやることでしょうが、問い合わせて返答が来てから動いては手遅れとなることもあります。そんな場合は、極論すれば「カネで解決」して素早く動く、という決断をすることもよくある話なのだと思います。最終的にはプロダクトを社会に提供しなきゃいけませんから。

また、「時間をカネで買う」という意味で、研究をするために必要な設備・環境・ストック試薬や動物管理などをアウトソーシング(例えば派遣社員さんとか)するということも、企業はやってます。おそらく大部分の企業研究の現場では導入されていると思います。(・・・その分、研究者は頭使って価値創造に貢献しなさいということでしょうけれど。)これは殆どの大学では行われていないのではないでしょうか。僕はビンボーラボの出なので、こういった「時間をカネで買う」的な常識にちょっとしたカルチャーショックを受けました。


②「企業は会議が多い」
これは多くの先輩(他業界の方)から聞いていたことですが、企業は意思決定の連続なので(想像の範囲を越えませんが:笑)当然かもしれません。ただ、会議を研究進捗報告の場と限っても、結構な数あります。加えて、次の報告までに「どこそこまでする」といったことを明示する必要があり、さらに次の会議までの期間、すなわちデッドラインが短いので、ロングタームで評価する実験が入っている場合は月末「死にそう」になるようです。僕はまだ新人なりたてだからか(現状の能力が低すぎるためか:涙)、目標設定もタイト過ぎるものでないのですが、先輩社員の長期・中期・短期目標は、相当ハードルが高いのだろうなと感じています。始まりたてで感じることもないのですが、会議多すぎ!なんて思う日が来るのかもしれません。・・・こないかもしれません。


③「やはり管理される」
これも会社員ですので当然ですが:笑 限られた時間で仕事を進めなくてはいけないんですが、もっとできるのにーという時間に退社しなきゃいけない(仕事は持って帰れないからそこで終了)、なんてことも。自身の仕事効率がまだまだであることが主因なのですが、時間を気にしなくてもよかった学生時代がちょっと懐かしくなります。


そんな社会人生活を送っています。徐々に負荷を上げつつ、レベルアップしたいものです。・・・見返したら当たり前なことしか書いていませんね・・・