考える時間をどう創るか

ここ最近消化した予定表(24時間をタスクレベルで色分けした程度のもの)を振り返って気づいたことがあります。それは、一日の就業時間に占める実験の割合(=手を動かす割合)が、学生時代と比較して圧倒的に増えたということです。


あたりまえじゃんと言われればそれはそうなんですが、一方ルーティンでかたいデータを出すだけ(もちろん大切なことですが)では仕事をしたことになりません。次の段階に進むために必要な情報と、それをアウトプットする方法を考えて、デザインする(それも迅速に)ことが非常に重要。そんな職務特性上、考える時間をどう確保するのかというのは、日常業務においても意識すべき課題であると考えています。例えば in vitro の実験系の反応待ち時間なんかは、そういうことに使える格好のすきま時間になると思いますが、生き物を扱う実験では、計画を立てる段階で無駄を極力なくしてスループットを向上させているため、すきま時間をひねり出しにくいという問題があります。毎日そういう実験をやっていると、ホント、あっという間に一週間が終わってしまいます。かといって、論文やら特許やらを調査する時間を日中やたらめったら取るわけにもいかないわけで、なかなか難しいなと感じています。とにかく社会人は「詰まって」います。


こういう場面で特に、目に見える成果にならない(=非常に評価されにくい)知的生産の質・量という価値で、立場のある研究員は食ってるんだということを身にしみて感じます。(自分がまったく出来ないだけに)そういった集団の中でやっていくには、日々積み重ねられるものを自分で積んでいくしかなく、まずは考える時間をもっと創っていかなくてはと、思いました。さいきん毎日はんせいばかりしている気がするな:笑