赤貧ラボの生きる道?

英語のお勉強記録を残そうとか書いてはや 10 日・・・一応勉強はしていますが、アップする余裕がありませんでした。時間をつくる能力がなかった、ともいえると思います。先週〜今週は自分の実験、後輩の実験数人分、来年度の科研申請書類のお手伝い他タスクが盛りだくさんでした。し、科研以外は現在進行形です。この程度の仕事を余裕を持ってこなせるようになりたいですが、修士を終える直前ともいえるこの時期にいまだその力はついていないようで少し悲しくなります・・・。
科研申請書類に関しては、来年度の話になるので直接自分は関係ないものです。しかし、この手の申請書類は書き慣れておいたほうがいいに越したことはないかなと思い、アシスタントをやらせてもらっています。書類のフォームとしては、研究目的・研究計画・方法の大まかに3つ。研究期間内にどこまでやるのか?や研究の特色、期待される結果と意義(何につかえるのか?)などが非常に重要になってきます。特に、それを研究してどうなるのか、何に応用できるのか?が予算獲得の決め手になるようで、この点で基礎研究系のラボのボスの方々は日々頭を抱えていらっしゃる?かもしれません。大学の研究室に所属して 3 年目になるのですが、一度大型予算がついた履歴のあるラボは基本的にお金に困っておらず、旧来細々とやってきたラボは基本困窮している・・・といった印象があります。僕の所属しているところは圧倒的に後者。そこで、科研があたらなかった場合は民間企業との共同研究といった形で外部資金を調達して研究を行う、というケースもあります。基礎系赤貧ラボに所属していて結構大変だな、と感じることは、スピード感の低さ。キットで効率化することがスタンダードとなっているルーチンワークを古典的な方法で行わなければならず、数日分の時間をロスすることなどはざらです。その間に研究をもっと進めることができるのに!といったことや、もっと思考する時間を確保したい!といったことを考えたりします。同じ対象を研究するチームがあったら、論文の投稿競争で先んじられるのでは?なんて心配を学生がすることも。企業との共同研究の中には、「企業にとって都合の悪いデータは論文にしないで!」なんてお達しがあるとかないとかで、全く科学的でない研究をやらされるハメに遭う学生もいるという話もたまに聞きます。最悪の場合、赤貧ラボは単なる「企業に都合のいいデータを出すための無給院生の集まり」なんてことになっているのかもしれません。うちはそこまで酷くないですが。従って、お金のないラボは①うまく資金調達できる方法を考えて実行する②他者の見出せていない対象を研究する(独創性)で切り抜けないとやってけないんじゃないかなと思います。
勿論、自転車操業一歩手前のラボにいても悪いことばかりではないかなと感じることもありまして、①古典的手技=原理原則を考えて実験する②技官とかいない=何でも自分でできる③この状況でも新規性の高い論文が書ける=着想・研究計画・実行が優れた研究者に近づける? などがあるかと考えています。ともあれ、今の環境を選択したのはほかならぬ自分ですから、その環境で最大限の成果を上げる方法を考えなきゃいけません。(もしくは環境を変えるか。)本当に優秀な人は、自由な研究をするためにお金を掻き集めてくる力があるでしょうから。